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技能実習生「来日前借金54万円」

“技能実習生の5割超が来日のため平均54万円の借金をしていることが出入国在留管理庁の実態調査で分かった。
出典元:日本経済新聞 令和4年7月27日

割合としては、ベトナムやカンボジア出身者が高く8割に上る。全体の2割は来日後の給料が期待より少ないとした。こうしたことから、借金返済などのために別の職を求めて失踪に至る構図がうかがわれる。
来日前に母国の送り出し機関などに支払った費用の総額は平均54万2千円。ベトナムの68万8千円に対してフィリピンでは9万4千円で、出身国によって大きな差がある。

契約不履行を防ぐための保証金や違約金の徴収は協定で禁じられているものの、実際には1万9千円が支払われていた。こうした手数などの支払いのため、来日にともない借金をした実習生は55%に上り、平均で54万7千円だった。
特に、ベトナムやカンボジア出身者に限るといずえも8割を占め、平均額も67万4千円、56万6千円と高かった。

こうした負担額の開きは法規制の違いが影響している。フィリピン政府は派遣手数料の徴収を禁止しているが、ベトナムでは上限を設けるなどした上で認めている。

政府が認めた送り出し機関とは別の仲介業者も存在し、ベトナム出身者では17%が仲介業者に平均44万6千円の手数料を支払っていた。

技能実習生は原則、当初3年間は自由に転職できない。賃金などに不満があっても正規の手続きでは別の企業に移れず、勤務先を離れて不法就労する例が後を絶たない。失踪者は2021年に7,167人で6割以上をベトナム出身者が占める。

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