外国人材を「ずっと仲間」に
サービス業の現在の雇用環境について、4割を超える企業が「人出不足」と回答した。人材獲得競争が激しくなる中、存在感を増しているのが外国人従業員だ。かつてのような雇用の調整弁ではなく、受入側も働く環境を整えることで、様々な業種で欠かせぬ戦力となりつつある。
出典元:令和6年10月30日 日経MJ
出典元:令和6年10月30日 日経MJ
内需型産業の不動産仲介業でも、外国人従業員が増えたとの回答が11.4%を占めた。富裕層向けの不動産仲介を手掛けるリストインターナショナルリアルティは近年、中国や香港出身の社員の採用を増やしている。「顧客の3~4割は外国人の方だ」。同社が扱うのは数億円の超高級物件だが、円安効果もあり中華圏からの購入が増えている。外国人社員は来日した購入希望者を物件に案内したり、オンラインでの内覧を担当する。
介護など慢性的に人出不足に悩む業界では、外国人社員なしでは現場が回らなくなりつつある。SOMPOホールディングス傘下のSOMPOケアは現在、年30人ほどの特定技能で働く外国人の割合を26年度までに150人に増やす。8月にはインドに介護の研修拠点を設けた。約9カ月間、介護の教育プログラムを受講し日本で働いてもらう。