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ロシア人を日本で雇用するための学歴要件とは?技人国(ぎじんこく)ビザは取れる?|スペシャリスト学位・就労ビザ要件を行政書士が解説

ロシアから優秀なエンジニアを採用する際、「スペシャリスト」という学位の評価に迷ったり、候補者の学歴が日本の就労ビザ要件を満たすか不安に感じたりしていませんか。

ロシアの教育制度は、ソ連時代からの伝統を受け継ぎつつ独自の発展を遂げており、特に「スペシャリスト」や「バカロフ」といった学位制度は、日本人にとって馴染みが薄いのが実情です。

本記事では、就労ビザの専門家が、複雑なロシアの教育制度、特に高等教育と日本の就労ビザ要件との関連性を、図解を交えて網羅的に解説します。最後まで読めば、ロシア人材の学歴を正確に評価し、自信を持って採用活動を進めるための知識が身につきます。

まずは結論!日本と大きく異なるロシアの教育制度を比較表で理解する

ロシアの教育システムは、学年の区切り方や学位の種類など、日本の制度とは多くの違いがあります。まず、その全体像を把握するために、重要なポイントを比較表で見てみましょう。この違いを理解することが、ロシア人材の経歴を正しく評価する第一歩となります。

項目 ロシア 日本
基本学制 4-5-2制(初等4年-基礎5年-完全2年) 6-3-3制
義務教育 9年間(初等4年 + 基礎5年) 9年間(小1~中3)
新学期 9月1日(知識の日) 4月
大学入学試験 国家統一試験(EGE) 大学入学共通テストなど

基本学制は「4-5-2制」、日本の6-3-3制とは区切りが異なる

ロシアの一般教育は、初等教育4年、基礎一般教育5年、完全一般教育2年という「4-5-2制」です。日本の6-3-3制とは年数の区切り方が異なります。大学以降の高等教育は、取得する学位によって4年から6年と多様なコースが存在します。

義務教育は9年間

ロシアの義務教育は、初等教育(4年間)と基礎一般教育(5年間)を合わせた9年間です。この課程を修了すると「基礎一般教育修了証書」が授与されます。その後、多くの生徒は大学進学を目指してさらに2年間の完全一般教育へ進むため、事実上11年間が一般的な教育期間と捉えられています。

新学期は9月1日「知識の日」から始まる2学期制

ロシアの新学期は、毎年9月1日の「知識の日」という祝日に全国一斉に始まります。これは欧米の多くの国と共通する9月入学制度です。学期は2学期制(セメスター制)で、冬と夏に長期休暇があります。

大学入試に必須の「国家統一試験(EGE)」

EGE(国家統一試験)は、完全一般教育(11年生)の修了時に行われる試験で、高校の卒業試験と大学の入学試験を兼ねています。このEGEのスコアが、どの大学のどの学部に出願できるかを決定する極めて重要な指標となります。

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ロシアの教育課程をステージ別に徹底解説

ロシアの教育は、年齢に応じていくつかのステージに分かれています。それぞれの段階でどのような教育が行われるのかを見ていきましょう。

1. 就学前教育(日本の幼稚園・保育園)

3歳から6歳または7歳までの子どもを対象とした、義務教育外の教育期間です。読み書きの基礎や社会性を学ぶ場として、都市部では多くの子供が利用しています。

2. 初等一般教育(4年間):日本の小学校に相当

7歳から始まる4年間の課程で、日本の小学校1年生から4年生に相当します。この期間から義務教育が開始され、読み書き、算数、ロシアの歴史・文化などの基礎を学びます。

3. 基礎一般教育(5年間):日本の中学校に相当

初等教育に続く5年間の課程で、日本の小学校5年生から中学校3年生あたりに相当します。ここまでの合計9年間が、ロシアの基本的な義務教育期間です。この課程を修了すると、生徒は次のステップに進むか、就職するかの選択をします。

4. 完全一般教育(2年間):日本の高校に相当

大学進学を希望する生徒の多くが進む、2年間の課程で、日本の高等学校に相当します。この最終段階で、大学受験に向けた本格的な学習が行われ、修了時に受けるEGEの結果が大学進学を左右します。

5. 高等教育:ロシア独自の学位制度

完全一般教育を修了した生徒は、高等教育機関へ進学します。ここからがロシア独自の学位制度であり、日本の学士・修士とは異なる「バカロフ」「スペシャリスト」「マギストル」といった学位が存在します。

【採用担当者向け】ロシアの高等教育と大学


ロシア人候補者の履歴書で目にする「スペシャリスト」や「バカロフ」といった学位。これらをどう評価すればよいのかは、人事担当者にとって重要なポイントです。

最重要!ロシア独自の3つの学位「バカロフ」「スペシャリスト」「マギストル」

ロシアの高等教育には、主に3つの学位レベルがあります。それぞれの修業年数と特徴の理解が不可欠です。

  1. バカロフ(Bakalavr):4年制の学士課程
    国際基準に合わせた4年制の学士課程で、日本の「学士」に相当します。幅広い分野の基礎を学びます。
  2. スペシャリスト(Specialist):5〜6年制の専門家養成課程
    ソ連時代から続く伝統的な学位で、修業年数は5年または6年です。工学、医学、芸術など特定の専門分野で、より実践的かつ高度な知識・技術を身につけることを目的としており、専門性の高さが特徴です。
  3. マギストル(Magistr):2年制の修士課程
    バカロフまたはスペシャリスト修了後に進学できる2年制の課程。研究に重点が置かれ、日本の「修士」に相当します。

ロシアのトップ大学

ロシアには、世界的にも評価の高い大学が数多く存在します。特に政府が指定する「連邦大学」「国立研究大学」は、国からの重点的な支援を受け、高い教育・研究レベルを誇るエリート大学群です。中でもモスクワ国立大学サンクトペテルブルク国立大学は、ロシアの最高学府として世界的に有名であり、これらの卒業生は極めて優秀な人材と評価できます。

【専門家の視点】ロシアの学位と日本の就労ビザ要件


ロシア独自の学位は、日本の就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)の学歴要件として認められるのでしょうか。ビザ申請の専門家が、この最も重要な疑問に明確に回答します。

結論:「バカロフ」「スペシャリスト」共に学歴要件を満たす

ロシアの4年制学位「バカロフ」および5〜6年制学位「スペシャリスト」は、いずれも日本の就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)における「大学卒業またはそれと同等以上の教育」という学歴要件を満たします。

「スペシャリスト」学位の評価

「スペシャリスト」は、修業年数や専門性の高さから、日本の学士と修士の中間に位置する学位と見なせます。ビザ申請上は「学士以上」の学歴として要件をクリアしますが、採用面では、5年間一貫して専門分野を深く学んだ人材として高く評価できるポイントになります。

「カンジダート・ナウク」は高度専門職ビザで有利

ロシアの大学院で授与される「カンジダート・ナウク」は、日本の「博士」に相当すると評価されます。この学位を持つ人材は、より優遇措置の多い「高度専門職」ビザのポイント計算において博士号取得者として加点され、非常に有利になります。

注意:中等職業教育の卒業は学歴要件外

基礎一般教育(9年)修了後に進学する「中等職業教育学校」の卒業資格だけでは、原則として「技術・人文知識・国際業務」ビザの学歴要件を満たしません。採用時には、候補者が高等教育機関を卒業し、「バカロフ」以上の学位を取得しているか証明書で確認することが重要です。

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【駐在員・移住者向け】モスクワの学校選択肢

ロシア、特にモスクワへお子様を連れて赴任される方向けに、学校の選択肢をご紹介します。

1. 日本のカリキュラムで学べる「在モスクワ日本人学校」

モスクワには、日本の文部科学省のカリキュラムに準拠した教育を行う日本人学校があります。小学部と中学部が設置されており、日本人の教員から日本語で授業を受けられます。将来日本へ帰国する予定があるご家庭にとっては、最も安心できる選択肢です。

2. 多様な選択肢がある「インターナショナルスクール」

モスクワには、質の高いインターナショナルスクールも複数存在します。英語やその他の言語で、国際的なカリキュラム(IBなど)を学ぶことができます。学費は高額ですが、多様な国籍の生徒と共に学ぶことで、グローバルな視野を養えるでしょう。

ロシアの教育制度に関するよくある質問(Q&A)

Q1. ロシアの卒業証明書にアポスティーユは必要ですか?
A. はい、アポスティーユの取得が必要です。ロシアはハーグ条約の加盟国であるため、ロシアの大学が発行した卒業証明書などの公文書を日本の公的機関に提出する際は、ロシア当局によるアポスティーユの付与が求められます。
Q2. EGEとはどんな試験ですか?日本の共通テストのようなもの?
A. 日本の大学入学共通テストと似ていますが、高校の卒業試験も兼ねている点が大きな違いです。EGEの結果は、高校卒業と大学進学の双方を左右するため、ロシアの学生にとって極めて重要な全国統一試験です。
Q3. ソ連時代と今の教育制度で何が変わりましたか?
A. 最も大きな変化は、国際標準の学位制度である「バカロフ(4年制学士)」と「マギストル(2年制修士)」が導入されたことです。伝統的な5〜6年制の「スペシャリスト」課程も依然として残っており、現在は両制度が併存しています。
Q4. 採用時に確認すべき学歴証明書は何ですか?
A. 「ディプロマ(Диплом)」と呼ばれる卒業・学位証明書の確認が必須です。このディプロマに、授与された学位(バカロフ、スペシャリストなど)と専攻分野が明記されています。併せて、科目履修歴がわかる成績証明書も提出してもらうことが望ましいです。

まとめ:ロシアの教育制度を理解し、優秀な人材の採用に繋げよう

ロシア教育制度の重要ポイント

複雑なロシアの教育制度ですが、以下のポイントを押さえておけば問題ありません。

  • 基本学制は4-5-2制で、日本の6-3-3制とは異なる
  • 高等教育の学位は「バカロフ」「スペシャリスト」「マギストル」の3種類
  • バカロフ(4年制)とスペシャリスト(5-6年制)は、どちらも日本の就労ビザの学歴要件をクリアできる
  • 採用時には「ディプロマ」で学位を確認することが重要

学歴評価とビザ申請は表裏一体。専門家の活用が成功の鍵

ロシアの優秀な人材を採用するためには、彼らの教育背景を正しく評価し、その専門性をビザ申請で的確に証明することが不可欠です。特に「スペシャリスト」学位のような日本では馴染みの薄い学歴は、専門家でなければその価値を十分に説明することが難しい場合があります。不確かな知識での申請は、貴重な採用機会を失うリスクを伴います。

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【記事監修者】

行政書士法人35
代表行政書士 萩台 紘史

2021年4月 SANGO行政書士事務所を開業
2023年9月 法人化に伴い「行政書士法人35」を設立

外国人の就労ビザ申請に専門特化した事務所として年間350件超の就労ビザ申請をサポート

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